「ウェルネス」を知って幸せを模索する
どうも、まさです。
前回書いた記事が結構多くの人に読んでいただけたようなので、今回はその中で出てきた「ウェルネス」という概念をより詳しく紹介していきます。
ちなみに、なんで結構な時間を割いてこんなことをしているか、というとですね、僕は誰かの役に立つことで自分の存在意義を感じたいんです。それは自分の専門の研究でも頑張っているけど、それとはまた別に、僕の論理的思考能力はきっと多くの人に役に立つと信じているのです。なので、「記事おもしろかったよー」とか仰っていただけると、とても嬉しいです。また、自分の思考の整理として、書いていたりもあります。
前回の記事
masa-crypto.hatenablog.com
ウェルネスってなんだ?
人生の質(Quality of Life,QoL)を上げましょう、なんて考え方はだいぶ浸透している一方、じゃあどうやって上げるの?という方法がいまいち世の中広まっていないと思うんですよね。そこで出てくるのがウェルネス、という概念です。
病気(illness)の反対=健康(health)だと考えるのが一般的でしょう。ただ、そうじゃなくてもっと概念的に深く考えましょうよ、というので提唱されたのが、ウェルネス(wellness)なんです。イルネスの反対が、ウェルネス。
近年のウェルネスの定義には2015年にGlobal wellness Instituteが提唱する「身体的、精神的、そして社会的に健康で安心な状態」がある。
ウェルネスとは、病気ではない状態であるヘルス(健康)を「基盤」として、その基盤をもとに豊かな人生、輝く人生を実現することが「ゴール」である。
1961年に、アメリカの医学者、ハルバート・ダンによって提唱された。
ーWikipediaより抜粋
ウェルネスは複数の研究者たちが別々の定義をしていたりもしますが、基本的には5-8項目程度に分類して考えるのが一般的なようです。これは、2009年にRoscoeが総説としてウェルネスをまとめています(Roscoe, 2009, Journal of Counseling & Development)。その総説を日本語でかみ砕いて紹介します、というのが今回の趣旨です。なお、定義は本当に多様なので、今回は7つに絞っていき、僕が主要だと思ったものだけまとめています。
では、ひとつひとつ見ていきましょう。それが終わったら、具体的にどうQoLを高めるか、という話を提案します。
1.社会(Social wellness)
他人、または自分が所属するコミュニティとの関係性が良好なこと。
自分の感情や欲求、意見などをストレスなく表現できる相手が居ること、お互いを尊敬しあい、協力できる仲間が居ること。また、ボランティアやグループ内での貢献といったことでも高められます(Maslowの所属の欲求と関係しますね;Maslowってなに?ってなった人は、前回の記事を読んでね!)。
2.感情(Emotional wellness)
自分と他人の色々な感情に気づき、受け入れられること。更には「建設的に」自分の気持ちを表現し、コントロールできること(自暴自棄とかはだめってことね)。ポジティブ・シンキング。
また、しっかりと自分がどういった人間であるか、そしてそれを認めてあげられているか、も重要です(Maslowの尊厳欲求とも関係しますね)。注意したいのは、「自分の限界」も認めてあげること。それがストレスと大きく緩和します。感情ウェルネスが高い人は、他人との関係が良好であり、社会ウェルネスも高くなる傾向にあるとか。
(注:研究者によっては、「心理(Psychological)」と別個に考えることもあるそうですが、かなり似通った概念ということでまとめています)
3.身体(Physical wellness)
まんまですね。身体が「自分にとって最適な」状態に向かうよう、また維持するように努力すること。また、自分の体の現状を受け入れられること。他人と比べるのは定義と外れます。
僕は筋トレ好きで週2回程度通っていますが、やっぱり身体の健康は感情に良い影響を与えるし、結果として社会との関係も良くなってるんだろうなぁ、と思います。たぶん、筋トレしてる人は「そうそう」と分かって貰えるかと。
4.知性(Intellectual wellness)
知識や思考回路の獲得・発展・応用・記述にかんすること。クリエイティブ。
何かをわかることって面白いですよね。俗的な話でいうと、雑学が面白くてついついネットサーフィンしちゃうのもこれに関係するんじゃないでしょうか。あ、僕がこうやってブログ書いて共有するのもこのカテゴリーと社会に入るんじゃないかな。
5.スピリチュアル(Spiritual wellness)
人生の難しさや深遠さを受け入れたうえで、人生の意味や意義、目的を探し求めること。 また、他の人との深い繋がり、更には高次の存在(自然、神、宇宙)との繋がり。
日本でスピリチュアルとかいうと胡散臭いとか思う人も一定数いるかと思いますが、騙しとか関係なしに、素直に良い意味で捉えてくださいね。神様に祈ったりとか、死んだ人に思いを馳せたり、するでしょ?
面白いことに、他のウェルネスと比べて、スピリチュアルが一番良く定義され研究されている項目らしいです。それだけ人間を理解する上で特徴的で難解なところなんでしょうね。
6.職業(Occupational wellness)
仕事に対する満足度。また、仕事で自分の価値をどれだけ出せているか。自分のスキルや才能を報酬の有無に関わらずに使い、所属先に貢献すること。
個人的には社会のウェルネスの一部のような気もしますし、研究者の一部が使っている模様。まぁ、人生の大半は働くということを考えると、特別扱いしてもよいかもしれません。
7.環境(Environmental wellness)
家庭環境、仕事環境が良好ですか?という項目。ひいては、自然環境問題を憂いて貢献することも関係しているそう。これまた一部の研究者のみが考慮するカテゴリーな模様。
じゃあどうやって幸せになるか
Roscoe(2009)によれば、多くの研究者らが、
1.ウェルネスの各項目は別々に高めたり低くなったりするものではなく、お互いに関係しあっていて、どれかが高くなると別の項目も連動して高くなる傾向にある
2.全体のバランスをとることの重要性
について言及しています。
ということで、まずは上の7つの項目に沿って思うところを書き出し、まずは現状を理解。その現状にあることを受け入れましょう。ここがスタート地点です。バランスが欠けている部分を見つけると同時に、簡単に高められそうな部分も探してください。
個人的におすすめしたい、今すぐ出来ることは、
- 自分の人生は着実に良い方向に進んでいるんだ、と頻繁に思い込んでみる。
- 他人と比べない。今の自分と向きあう。
- 週2,3回は身体を動かす(筋トレおすすめ)。
- 仕事中に自分の興味があることに自己投資する時間を設ける。
- 毎日少しの時間、瞑想をする。
- 月に1回はハイキングやキャンプなどで自然と触れ合う。
ここら辺をカバーすると、おそらく7つの項目を全てある程度カバーできるんじゃないかなぁ。筋トレすると身体→精神→社会のウェルネスと波及効果があるし、仕事も自己投資をすることで知識&職業のウェルネスは上がる。あとはスピリチュアルと環境のウェルネスを瞑想&自然との触れ合いで。他人と比べない、とりあえずポジティブに思い込む、バランスを考える、ってのも大事よね。
・・僕は専門家じゃないから断言できないんだけどもね。
今回も楽しんでいただけましたでしょうか。