少しの論理的思考で人生を豊かにする。

ドイツの研究者のブログ。ライフハック的なことだったり、仮想通貨に関してだったり、機械学習だったり。雑多なことを書き連ねます。

労働時間の5%って多い?少ない? その5%が人生を変える。#2継続的な改善習慣を

「判断できないからどうしようもない」という人の思考回路を、その疑問を「判断できない自分をどうやったら改善できるか?」という建設的な疑問にすりかえてあげると、その人の思考回路が大きく変わる 、と前回書きました。

 

一応ですが、これはあくまでやる気はあるけど空回りしちゃってる人を支えてあげるためのものです。やる気がなくて判断する気もない人はまた別の話。

 

どうやったら改善できるか?と考えさせるために、僕は具体的には、

週2時間(就労時間40時間に対する5%)を自己成長戦略を考える時間に割り当てるように指示します。

 

自己成長戦略を考える上でのいくつかのアプローチ:

 1.お勧めの自己啓発の本を読ませる

 一番簡単なものとしては、お勧めの自己啓発の本を読ませること。若手研究者であれば、例えば「Survival Skills For Scientists」といった本を読んだほうが良い。経験の浅い若手は、同じようなことで躓きやすい。例えば、挫折しないためにキャリアパスをどう考えるか、どの程度の頻度で、どのくらい先のことを考えるべきか、などは、こういった本で事前に把握しておくことで、躓く確率がぐっと減る。たとえ躓いたとしても、そこから立ち直るまでがぐっと楽になる。

 

で、ただ読ませるだけでは駄目だったりします。読んだ直後はやる気に満ち溢れるけど、徐々にまたいつもの自分に戻っていってしまうからです。なので、本を読ませて、何に感銘を受けたか、じゃあ自分ならどうしていきたいかを自分の言葉でまとめさせて、実行させる

 

 

 

2.異なる時間スケールでの計画・目標を立てさせる

 

「短期(1週間)・中期(1ヶ月)・長期(3ー6ヶ月)・超長期的(1-3年)なスパンで、生存戦略を考えさせる」ことも非常に有効です。特に、判断できないといっている人、やる気があるのに空回りしている人というのは、長期目標を見失っている場合が多い。日々のやらなくてはならないことに追われて、いつのまにか自分が何のために今それをやっているか、今やっていることは将来の自分の何に役に立つのか、といったことを見失っている場合が多いです。長期の目標を思い出す・設定させるには、やはり上に書いたような本を読ませることも必要になってきます。

また一方で、日々やらなくてはならないことに振り回されている、という人は、1週間レベルで目標を立て、それを達成できたらしっかり自分にご褒美を上げる、ということも意識させると良いです。

 

 

 

1も2も、そんなんありがちじゃねーか、と思う方もいると思います。その通りです。ありきたりのよく言われていることをやらせるのです。ただし、一番大事なのは、それを習慣的に、仕事の一部として毎週しっかり時間を割かせるということなのです。思いつきで時々やるのではなく、継続的にやることが大事なのです。図にすると以下のような感じでしょうか。エビングハウスの忘却曲線に似ていますね。

 

 

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自己啓発した直後はいいんです。やる気に満ち溢れていて、長期的なビジョンもクリアになった気分になる。ただ、それは2週間もするとかなりぼやけてきます。これを放置するのが一番まずい。定期的に自己啓発をすることで、ずれてきているピントを合わせなおさなくてはならない。繰り返し確認することで、維持しなければならない。

 

ただし、繰り返すだけでは慣れが生じてきてしまうので、そこも問題だったりします。そこには成功体験だったり、報酬を得ること、新しい刺激などが必要になってきます。これはまた別の機会に。