少しの論理的思考で人生を豊かにする。

ドイツの研究者のブログ。ライフハック的なことだったり、仮想通貨に関してだったり、機械学習だったり。雑多なことを書き連ねます。

仮想通貨はどうなるか。週足と出来高から過去を振り返る。

最近Volume per price分析(VPP)なるものを無料公開して、結構な反響をいただきました。うれしいことでね。

 

 

最近、BTCは割っちゃいけないラインを割ってくれましたね。

今後どうなることやら。で、気になったので、週足。

歴史は繰り返す、というのは絶対ではないけど、まぁ知っておくというのは大事なので。


2014ー15年にかけての値動きは、2018-19年の動きに似ていました。ただし、VPPで出たシグナルのレベルが桁違いだった。出来高も半端じゃない。まだ価格的には下火だったころなのに。

 

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こっちは価格を対数とったバージョン。2013年終わりにバブルが800くらいではじけて2016年まで長く低迷していたのがお分かりでしょうか。

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その時期にとりあえず言えるのは、2015年に落ちて欲しくないラインを割りつつもVPPが猛烈に反応した。その後、約1年の低迷期が続いたということ。上の図で書いた矢印の区間ですね。

 

 

 

どうやって低迷期を乗り越えたか?

これが興味深くて、セリクラですぐトレンド転換したわけじゃない事実が見えますよね。低迷期の後、VPPがまた異常に反応してから、2年に続く長い上昇期が続いたということ。

 

つまり、今回だってセリクラが来てはいトレンド反転、では済まない可能性が十分あるということです

 

しかもダメージとしては今回の方が大きいはずで、もっと長く低迷が続く可能性だってあります。確証は持てないけど。

 

今日はこれくらいに。

 

出来高から値動きの初動をつかむ

まさです。今回は久しぶりに仮想通貨の分析の話。

 

 

0.前書き

最近はすっかり値動きが止まってしまい、旨味が全くない仮想通貨。かなり冷え切っていますね。こういった時は儲けようと考えず、淡々と知識を蓄えることにしています。こういう時にただ相場から離れていて不勉強では、勝ち残れない気がします。

 

さて、本題ですが、今回はタイトル通り、出来高から値動きの初動をつかむことを狙った解析に関してです。

 

 

1.過去記事で事前知識

出来高についてどんなことを考えていたか、ということに関しては、過去に書いたものを読んでください。

 

masa-crypto.hatenablog.com

 

 

2.理論的背景

・・で、考えていたのは、以下の図の八角形の右下の矢印(⤴の部分)です。こいつをつかめれば、理論上は(ここ注意ね。あくまで理論上は)今後の価格上昇トレンドが期待できるわけですよ。右下の位置に来た後は、上に進んでいくわけですから。

 

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 じゃあ、Trading viewのようなツールを使って、このタイミングでシグナル出せないかなぁ、と思ったわけです。この⤴の位置において、出来高はほぼ最大レベルでいながらも、価格は最低レベルにとどまっていることにお気づきでしょうか。

 

つまり、「出来高に対して価格が小さすぎる」ことを表現できればよいわけですよね。

 

3.指標に落としこむ

なので、今回現状としての案としては、

出来高÷値動きで指標の値を作り、その値が最近のトレンドから大きく逸脱した高い値をとったときにシグナルを出す

で表現できないか?という試しです。

 

ちょっと統計数理的な言い方をすると、

出来高÷値動きの値が、直近過去X日間における値群から得られる標準偏差に補正係数Kをかけたものを超えたときにシグナルを出す(これはBollinger bandです)

ということになります。

 

 

論理的に聞こえます?ですよね。

「図だと軸は値動き(価格の変動差)じゃなくて価格だよね?正確には違くね?」と思った方はたぶん居ないんじゃないかと思います。気づいたら鋭い。で、そこんとこは気にしなくても良いのですが、ちょっと丁寧に書きますね。

実際のところ、このシグナルが図で表している位置としては、→か、→と⤴の間あたり(→の位置だと値動き0で出来高が増えるので、シグナルが出ます)だと思ってください。だからこそ、「高騰する少しだけ前」を掴める可能性がある、とも言える。

 

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4.Trading viewで指標公開

ということで、上に書いたものを公開します。数値は色々チューニングしてみたらいいかもしれません。一応使えそうな値のセットにはしてあるのだけど。日足に合わせてます。短い時間足だと騙しが増えるっぽいです。

www.tradingview.com

 

5.なぜ無料で公開するのか?(余談)

実際のところ、このアイデアだって簡単に書きはしたけど結構の時間と労力を要しています。そもそものアイデアの試行錯誤だったり、理論的になんで使えそうか考えたりとか。労働の対価として、流行りのNoteで有料公開とか、サロン入会とか、いろいろあると思うんです。やったら少しは小遣い稼ぎできそうだな、とも思います。

 

でも、なんでしょう、それが僕の性に合わないんでしょうね。この開発自体が楽しいし、多くの使える指標も先人たちが無料で公開してきてくれた結果が今の僕の知識だし。

 

 

科学者アイザック・ニュートンが1676年にロバート・フックに宛てた書簡で用いた、

「私がかなたを見渡せたのだとしたら、それはひとえに巨人の肩の上に乗っていたからです」ってやつですかね。研究者の精神。

「学び方を大きく変える意識のまとめ」社会人、先生、学生、親が知っておくべきこと

今回の記事で紹介すること:

学習というツライ作業を楽にするテクニックが幾つもあるのに、一般知識としてあまりに浸透していない。また、学習効率を高める努力があまりに軽んじられている。学習に対する考え方・アプローチ自体を大きく変えるテクニックをまとめて紹介。

 

 

学習は基本的に苦しい作業

この記事は、Ulrich Boser著 Learn Better のまとめであり、更に僕の意見を上乗せしたものです。この本を読むことを強くオススメします。とはいえ、この記事でほぼ内容はカバーしています。

 

学習とは、分野体系の本質を理解・習得するプロセスです。

 

何かを習得する、というのは時に楽しいです。しかし、義務感(やらなきゃいけない作業感)、困難(時間をかけても理解できない)、失敗(努力したのに間違える)、忘却(せっかく覚えたのに忘れる)という人間が嫌がる局面が、しつこく何度も必ず繰り返されます。基本的にツライ作業です。なので、学習に苦手意識を持ってしまう人が多い。・・どうしたらええのん、という話です。

 

 

要領よく学習するためのテクニックは学問体系化されてきている

「知識を有すること」は遥か昔から、社会的に大きなステータスでした。それは、知識を得られるソースが非常に限られていたから。物事をたくさん知っている人は貴重だった。インターネットが普及し、無料で知識が得やすくなった現代では、「知識」は誰でも簡単にアクセス出来るようになり、「情報を取捨選択する能力」が重要視されるようになってきました。これは、もっと大きい流れで捉えると、「学び方に関する知識」が重要視される時代になったとも言えます。情報量が多すぎて、なんでもガムシャラに学べばよいって時代じゃない。効率的に勉強しないと。

 

現代社会における「学習」に関する本質的な問題は、学習というツライ作業を少しでも楽にする克服テクニックが幾つもあるのに、一般知識としてあまりに浸透していないことです。ここ20年くらいでどうやったら要領が良く勉強できるかというのが科学的な検証を経て体系化されてきているから、それらを上手く使いこなし、僕らは学習に対する考え方・アプローチ自体を学んでいかなくてはならないのです。

 

また、学習する際に、学習効率を高める努力の重要性があまりにおろそかにされている。僕としては、まず以下のような意識配分をすべきだと思います。

 悪い学習)学習自体への意識:学習効率を高める意識=95~100:0~5

 良い学習)学習自体への意識:学習効率を高める意識=80:20

 

実際のところ、一週間に半日くらいは、「どうやったら効率良く勉強できるか」ということをじっくり考えてみるのが良いと思います。慣れてきたら半日も要らなくなってくるはずです。

 

 

 

学習に必要な項目

この後、以下の各項目について説明します。

 ①学習とは何かを知っておく

 ②習得したいモチベを明らかにしておく

 ③学習している自分を管理する:目標・期限・戦略の設定

 ④細かい裏技的なテクニックを覚えて活用する

 

①学習とは何かを知っておく

学習とは、分野体系の本質を理解・習得するプロセスです。

大前提のルール:

時間をかけても理解できない、注意したのにミスる、覚えたのに忘れるという嫌なことが、何度も必ず繰り返されます。それらは成長のチャンスと捉え、仮に大きな困難や失敗があったとしても、それが起きた事実はまずしっかり受け入れる。そして、それをいかに克服するかを考えるまでが学習のルールです。

これは、学ぶ側だけでなく親と教育者も知っておかなきゃダメです。「同じ失敗をするな」「なんで繰り返すんだ!」と癇癪を起しても、人は同じ失敗をするんです。それを「前提として受け入れた上で、どうやったらよいのか」を考えるのが大事な訳です。何度も目標を立ててやってみて、上手く行かなくってもいいです。人間だもの。

 

②習得したいモチベを明らかにしておく

学習は苦しい。とすると、学習する大前提として「モチベーションが続かないと非常に苦しい」ということです。やりたいことを学習するのは吸収が早いですよね。動機を明確にしましょう。義務・作業としてやらなくてはならない学習 ってのもありますよね。それはそれでしょうがない。でも、大事なことは、「この学習は自分にとってどう大事なのか?なぜ大事なのか?どう関係して、どんな場面で生きてくるのか?」をしっかり考えることです。親や教育者は、未熟な若輩者に手を差し伸べ、やる動機を説明してあげられるようにしましょう。

 

③学習している自分を管理する:目標・期限・戦略の設定

なにかを学習する、ということは、「何かを学ぶプロジェクト」といってもよいかもしれません。となると、そのプロジェクトが上手く行っているか管理・把握する管理者が必要であることが分かります。一般的には「指導者(教育者・親)」がそれにあたるのですが、もっと大事な意識として:

「自分こそ」が、自分の学習プロジェクトの進み具合を管理するマネージャーである

 

この意識が抜けていることが本当に多いです。指導者がいるにせよ、結局は自分が自分を管理するべきなのです。もしくは指導者と共同で管理すべきなのです。そこを勘違いすると、「自分が上手く行かないのは指導者のせいだ」または「あの指導者なしには自分はやっていけない」なんて思ってしまう。特に未熟な子供だったりしたら、親や先生は積極的に関与してあげるべきですが、必ず「自分」が管理者なんだ、という意識を持たせる必要があります。

 

じゃあマネージャーさんとしての自分、何をすべきか?というと、

目標を立てる・期限を設ける・戦略を立てるの3つです。

 

ここで肝になってくるのが、PDCA戦略ではないでしょうか。

過去の記事:

 

masa-crypto.hatenablog.com

 

長期と短期に分けて目標と期限を設定して、どうやったら達成できるかを考え、実行します。更には、実行したことを評価し、うまくいかなかった場合にどうやったら次はもっと良くできそうかの改善案を出します。僕の場合は毎週月曜の午前中にその週の実行計画を立てると同時に、前の週の実行計画と実際に行ったことを比べています。非常に忘れやすいので、毎日何を実行したかのメモを手帳につけてます。で、上手く行っているときはべつに良いのですが、上手く行かなかったときをチャンスと捉えます。なぜ自分は計画通りに実行できなかった?などなど考えます(過去記事読んでね)。

 

④細かい裏技的なテクニックを覚えて活用する

大事なので何度も書きますが、学習は必ず困難・失敗・忘却を伴います。それを大前提として認めてあげて、学習マネージャーとしてどんな戦略を与えられるでしょう?以下はツールです。自分だったらどう上手く使えそうか、しょっちゅう考えてみてください。学びで詰まってしまった時は、ただ時間と労力をかけて頑張るのではなく、テクニックを使ってブレイクスルーを狙うのです。これらは、自分自身で意識して実行するのもそうですし、指導する側も意識すべきです(そして積極的に学生側にテクニックを教えてあげるべき)。

 

  • ミスこそが最大の学びの源泉だと知る:ミスは「素晴らしい学びのチャンスだ」と考えることが大事です。失敗をどう捉え、どう克服するかが大事です。

  • Active learningという姿勢:受動的に勉強する(例:ただ講義を聴く)、マーカーで線を引く、繰り返し読むということはあまり効果がないことが実証されています。「勉強したことは他人に説明する」という意識を持つことが大事。自分にたくさん問いかけることも抜群の効果がある。「これは何を意味する?」「この章を自分の言葉でまとめると?」「自分とどう関連している?」

  • 検索学習法を使う:Active learningと関連していますが、どんどん自分に質問して、脳に思い出させようとする。他の学習法を50%上回る定着率がある。
     
  • 分散学習:人は覚えたことの多くをすぐに忘れてしまいます。しかし、時間をおいて繰り返し勉強することで、脳に知識として長期間留められることが分かっています(忘却曲線というやつ)。なので、大事なことを学習する際には、次にいつ再学習するのかを、計画段階で考えておくとよいです。

  • 社会的責任感を利用する:周りに「自分はいついつまでに○○をする」と宣言してしまうことで、自然と責任感が生まれ、達成率があがります。とりあえずBig mouthでもよいので、言ってしまいましょう。有言実行。

  • アナロジーを探す:自分が既に良く知っている分野の知識や過去の事例から説明できないか、関連付けられないかを考えると、理解がはかどります。

  • 心情面を管理する:精神的に健全でないと、学びが深くならないことが分かっています。なので、成果が挙がらない時、心の問題がないか、気にしてみてください。→オススメ本:草薙龍瞬の「反応しない練習」

  • メタ認知を利用する:何か新しいことを学習しはじめる時、まずは自分がそれ関連についてどんなことを知っているか?を思考しておくと、その後の知識の吸収率が上がる。

  • 手を動かす:指で図をなぞるなど、手を動かすことは頭の中の情報処理の効率化に役立つ。

  • 仮定→推論で考える:もし○○だったらどうだろう?と考えると、半強制的に思考を制限でき、多角的なアイデアが出たり、自分のアイデアに欠点がないかを探せます。「もし時間に制限があれば自分は何をする?」「もしこの理論がなかったら何が説明できない?」など

  • 成果ではなく努力を誉める:多くの人が成果を評価する傾向ある割に、努力を誉めたほうが伸びるそう。

  • フィードバック:何かを実行したらそれに対する評価と改善が必要。自分自身で的確に評価をするのはたいてい難しい。思い込み・勘違い・知識の不足などがあるので。これにはやはり指導者やほかの人が必要になってくる。

 

 

・・・ととにかく長くなってしまいましたが、これは大きなまとめなので、何度も読み返すことで徐々に身につくであろう(逆に言えば一度で覚えきれない)内容になっていると思います。

「加齢とともに時が加速する」現象を食い止める方法

どうも、まさです。

 

今日はタイトル通り、「加齢とともに加速する時間の進みを遅くする」方法についてです。皆さんも共感頂けると思いますが、年齢を重ねるにつれて、1年経つのが、季節が過ぎるのが早くなっていきますよね。気づいたらもう年末かよぉ、的な。

 

この対策を考えて実行していて、いくつか有効なものがあったので紹介します。
※もちろん個人差があると思います。

 

これは、プッチ神父のメイド・イン・ヘブンに対する秘策でもあります。

 

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ググれば出てくるジャネーの法則と脳科学

年齢とともに時が経つのが早く感じる現象は、ジャネーの法則というそうで、ここら辺はググればいくらでも説明が出てきます。これは、体感時間の流れの速さは年齢に比例する、とかいう経験則だそうです。なので、10歳に比べたら20歳は2倍の速さで時間が進むように感じると。僕個人としては、25歳から30歳くらいで一気に進みが早くなった気がしていますが・・。

 

で、これもググれば出てくるのですが、脳科学的にもある程度、理屈だって実証されているそうな。毎日同じことを繰り返していると、脳が新しく覚える必要のない情報と判断して、結果的に同じ記憶領域に上書きをする。そのため、脳の大きな更新がない→時間をかけた印象がない、ということらしいです。

 

あとは心拍数が早いと時間の流れが遅いとかっていうのもあるみたいです。

 

 

 

自分的に効果があった対策

・・ただ、論点はそこにはなくて、「なるほどそっかー、みんなそうなんだね」で終わってはいけない。加速を少しでも食い止めなくてはならないのです。

 

結局は、定期的に脳が違った刺激を受けるようにすればよいわけです、よね。

言い換えると、新しいことを始める、ということ。

 

僕は複数の時間足(トレードか笑)で対策を試していて、今のところそれなりに効果があるので紹介したいのです。

 

1.毎月単位で行うこと

通勤のルートを時々あえて少しだけ変えてみる。これは結構面白くて、普段行く道を1ブロックずらしてみるだけで、今まで通ったことのない景色に出くわします。小さい面白そうな店があったり、豪邸があったりで、いろいろな発見があります。また、地域にも詳しくなっていくので面白い。

筋トレの種目構成を変える。これは筋トレしている人ならわかると思いますが、身体の動かし方がいつも同じだと、慣れが来てしまいます。なので毎月種目構成を変えると、脳が新しく学ぼうとするので、これも多少効果があるはず。ダンベルとバーベル、マシンと入れ替えるだけでもかなり違った感じです。

 

2.毎年単位で行うこと

毎年、新しい趣味を作るようにしています。これはかなり大きくて、脳が今までに考えたこともないようなことを大量に処理しないといけないです。今年は何に挑戦しよう、来年は何をやってみたいだろうか、と考えると、結構楽しいです。仮に飽きても次の年には新しい趣味ができるので、合わなかったら無理に長年続ける必要がない、というのもメリットです。気に入ったら長く続けたらいい。

 

3.数年単位で行うこと

これは研究に携わっているからこそ、というのもあるのですが、職場環境を変える、です。職場を変えた最初の3か月は、本当に学ぶことが多く、脳がフル回転します。周りの人や交通状況もがらりと変わる。1年たつとだいぶ慣れて、2-3年でその役職の仕事はある程度掴めると思います。そしたら、次の職場環境へ移動。これは難しい人も多いと思いますが、その場合は職場ではなくて、人と関わるサークルに新しく参加する、でも良いと思います。

 

 

どれか一つでもやると違うとは思うのですが、人間、時間の感覚も複数の時間足がベースになっていると思うので(1日単位、1か月単位、季節単位、年単位・・)、どのスケールでもなんかしら新しいことをやれるように意識しておくと良いと思うのです。

 

 

論文を書くにあたって

どうも、まさです。

今回は、学術研究に関してです。論文の書き方について。

学生の指導で必要だった資料の日本語まとめですが、駆け出し研究者や、学生、それを指導する側の人には役に立つと思います。初学者にありがちなミスなども書いてます。

一応、生態学が無意識にベースにあるかもで、分野によっては全然違うかもしれません。また、人によってスタイルが違うことも理解してください。

 

ここで書いたこと以外にも、以下の本はオススメです。

Paul J. Silvia著:How to write a lot

酒井 聡樹著: これから論文を書く若者のために

吉岡 友治著:シカゴ・スタイルに学ぶ論理的に考え、書く技術

 

これも大事じゃない?というのや、お勧めの本、書くのに困っていて意見が欲しいなどがあれば、コメント歓迎です。

 

 

 

文章を書くのは難しい

とにかく毎週数回は時間を決めて書くこと。というのも、文章を書く能力というのは筋力や体力と同じで、継続することで着実に能力が伸びていくものだから。学術本How to write a lotにもあるように、とにかく書く量を増やすことで、文章を書く力が伸びていく。また、文章を書くことは誰しもが心理的に苦手であるということは知っておくべきで、そういった心理的抵抗を取り除くには、とにかく書き始めることが一番の特効薬である。とりあえずは、一度書くと決めたら、1~2パラグラフ書くのを目標とするとよい。

また、時々行き詰ることもあるけれど、それは今のアプローチでPlateauを迎えてしまっているから(頭打ち)。大事なのは、手が止まることが多くなった時点で「ああ、頭打ちだ」と早めに気づくこと。打開策としては、新たに別の視点からの書き方のInputを入れること。文章を書くコツといったものや、Natureなどの高品質ジャーナルでの上手い文章を精読するなど。また、査読も客観的に文章を批判する練習になるので良い。

重要なパラグラフは、一文目を書くのは非常に難しい。イントロダクションや考察、アブストラクトの一行目など。なぜなら、それがストーリーの大枠の方向性を決めるものだから。なので、そういったキーセンテンスを書くときは、複数書き並べたりすべき。一方で、上手くかけずに手が止まってしまう場合は、とりあえずまとまっていない状況でも頭の中にあることを書きなぐってみることで、徐々に脳の中で理解が進み、次の日当たりに案外すらっと書けたりする。

この「脳が勝手に理解をする作業」をうまく使うのは非常に重要で、だからこそ集中的に一度に一気に書き上げることはオススメできない。一気に書き上げて終了!となると、このプロセスを使えない。同じ時間数文章を書くにしても、継続的に(週2回とか)書き続ける方が、この脳の理解の再構築プロセスをうまく使え、より文章が書きやすくなる。

 

 

全体像をクリアにするには

アブストから書き始めるとよい。良い研究というのは論点・論旨が極めて明確であり、完結にまとめることができる。一方で、まとめた際にあれもこれも言いたい、となってしまうのであれば、それは自分の中でその研究成果をうまくDigestできていない証拠。非常によく引用されている論文やNatureクラスのアブストを読んでみると、一貫して明確なことが分かる。

  また、文章を書き進めていくにつれて、何度も論旨に重要なキーセンテンスを訪れて、方向がぶれてきていないかを確認すべし。

 

パラグラフを論理的に立たせる

全体像、ストーリー、骨組みが決まったら、各パラグラフの構成を考える必要がある。学術的な書き方で知っておくべきは、トピック・センテンスという概念。これは、そのパラグラフを代表する文章で、たいていはパラグラフの一文目に書く。このパラグラフはこのトピックに関して書きますよ、という予告のようなもの。更には、その一文目において、自分の主張はこうだ、というのも書いきってしまった方が、論旨が明確になるので良い。その後の文章で、何故そうやって主張できるのかを、文献を引用したり、ロジックを説明したり、例を書いたりしてサポートする。また、考えうる反証があれば、それも自分から敢えて述べつつ、否定する。特にこの考え方は、イントロと考察で重要視したい(手法と結果はそれぞれ再現性、客観性をメインに置くため)。

 

論理構成が拙い場合

初学者は基本的に論理的に筋を通った文章を書くことができない。一番ありがちなのが、論理の飛躍。AだからBで、それが成り立つならCだ、というべきところを、AだからCだ、と書いてしまう。これは、自分の頭の中でロジックが明確過ぎるときに起きてしまいがちだ。自分が執筆に没頭しているときは、やった研究の全体像から細かいところまですべて頭に入っているので、「AだからBで」というワンクッション必要なところが書かれていなくても、頭の中で無意識のうちにそれを想起して補完してしまい、その論理の抜けに気付けないのだ。

これの対処法として、書ききったら数日から数週間原稿を寝かせておいて別の作業に没頭し、頭がリセットされた状態で読み直すこと。たいてい、間違いが見つかる。論理が飛んでいると流し読みしていて少しつっかかる所があったりする(例えば、あれ?これどういう意味だ?と少し考え込んだり)。そういった時は何か情報が足りないことがほとんどなので、何を書き足したらよいか丁寧に考えるとよい。リセット→読み直しの作業は複数回行うこと。また、声に出して読んだり、文章で意味することを頭の中で(もしくはノートの上で)順番に図示してみるとよい。目で追っているだけでは気づけなかった点に気付くことができる。自分ではこれ以上論理の飛躍を見つけられない、となったら、別の思考回路を持つ共著者の出番。

 

序論

スタンスにもよるが、4~5パラグラフくらいが理想。あまりに長いイントロだと読むのに疲れてしまうし、そもそも長く書かなくては本論に入れないのであれば、その研究自体が分野の中でかなり細かい、末端・枝葉のようなトピックを研究している可能性がある。また、初学者にありがちな間違いとして、まるでレビューかのように「分野のまとめ・全体像」を書いてしまうことがある。そうではなく、イントロはあくまで自分の研究の新奇性(Novelty)と重要性(Importance)を主張し、読者を惹きつけるためにある。イントロダクションの最後のパラグラフで目的を述べる、手法や結果、アプローチが複数入っている研究は全体のOutlineを書くのもあり。

以下はパラグラフ構成の例:

①分野内の人であれば共通認識であり、関連分野の人が読んでも理解できるような全体像(大きな枠組み・課題といった分野の重要性)を述べる、②やや特定のトピックに絞り、これまでにやられてきた研究について簡単に紹介しつつも、それら共通かつ重要な課題を提起する。③その課題を解くのに必要な着眼点・アイデア・アプローチを説明。いかに斬新で筋が通った解法であるかを説明する。また、この解法によって課題が解けたとき、どのようなインパクトがあるのかを説明、④必要に応じて、研究対象をやや細かく説明する。生物なら、なぜその種を対象にして研究するのが適しているのか、など。⑤目的やアウトライン。

 

手法

手法で一番重要なのは、再現性(Reproducibility)。分野にとって新しい手法を書くときは、ある程度どういう手法なのかを書くべきではあるが、あまりに細かく書くのは不必要な突っ込みどころを見せてしまうので良くない(注:都合の悪いところを隠せ、と言っているのではなく、あくまで議論すべき論旨とは関係のないところで不必要に読者に猜疑心を与える必要はない、ということ)。どのように手法が動くか、というよりも、何故その手法が必要だったかを書くとよい。

また、統計解析をするときなど、データが手に入った段階では複数のアプローチが考えられてしまう。統計手法の仮定が当てはまっていれば、正直どれを使ってもよい。ただ、大事なのは、あくまで全体の本論の主張を支持するのに必要な結果を出すことだというのは意識しておきたい。複数あってどれでもよさそうなのであれば、一番シンプルなものを選択する方がよい。

 

結果

初学者にやりがちなこととして、得られた結果を全て載せる、結果を得られた時系列順に紹介する、というのがあるが、これらは避けたい。あくまで、読者は本論に直結するような結果を簡潔に読みたいのだ。あくまで主張を支持するのに必要な結果とそれに関連する前提的な検証結果を載せ、それ以外のサポートは付録に載せるようにすること。

結果は主観的な解釈を伴う文章を含めないように注意。ただし、結果が意味することがやや難解で、意図を解釈するのに数ステップを要するのであれば、言い換えを付け足すとよい(例えば、この文章とさっきの文章を組み合わせて考えると、客観的にこう言えるよね、といった場合)。その場合には、客観性を保ちつつ、言い換えによって結果が示唆することをより明瞭にすること。

 

考察

1パラグラフ目は主張のまとめをするとよい。イントロダクションで紹介した仮説や論点に対する答えを、簡潔な前提のまとめとともに書く。初学者にありがちなこととして、得られた結果の順番に対応して細かいところから考察を書く、というものがあるが、これは避けたい。読み手は考察まで到達するのにかなり疲弊しているし、最後まで丁寧に読み切ることは滅多にないのだ。という観点から考えるに、考察では最初の2~3パラグラフで面白い着眼点や、論旨に必要な議論をすませてしまうべきだ。

各パラグラフで、結果で書いたことを再度書きまくってしまうのは悪手。よほど結果が多い場合にはそうやって読者の手助けをするのもありかもしれないが、そもそもそれだけ多くの結果が本論を支持するのに必要なのか?ということをまずは考え直したいところ。

考察で書くべきは、主に①結果に解釈を与えて、示唆できる主張を述べる、②類似・関連した研究(関連する理論、実験、観測や異なるスケールなど)と比べて、得られた結果が同様のことを支持しているのか、または違っているのかを書く。違う場合は、なぜ違うのかをしっかり考え抜いて論理的に説明することは、新しい発見につながるので面白い。③結果から示唆できることを誇張しないために、留意すべき点や懸念すべき欠点を述べる。ただしあくまで建設的な観点から述べ、それらを留意しつつもここまでの範囲なら結論付けられそうだ、ということも述べる。④示唆したことから今後できることや、今後の展開を述べるのもあり。

結果を得た直後としてありがちなのが、自分の研究を好きすぎて、「あれもこれも示唆できる」と誇大解釈してしまうこと。考察とは、それをいかに抑えて、いかに無駄な主張を削り取っていくかが勝負になる。

 

図表

極力情報を削減すること。多角的に解釈できてしまう情報量は本当に必要なのかを考える。というのも、書いている本人にとっては全体像が分かっているので、この論点では図のここを見ればよくて、あの論点では同じ図のあそこを見ればよい、というのも簡単に思えてしまう。しかし、読み手にとってはそのような事前情報を持ち合わせておらず、苦戦してしまう。理想は、誰がその図表とキャプションを読んでも、同じ解釈にたどり着くように単純化すること。

 

慢性的な脳の疲労に対する特効薬|イェーガーマイスター

今日の話は、

イェーガーマイスターを朝晩2回継続的に飲むことで、脳の慢性疲労が軽くなり、深い集中力とやる気が戻ってきたのでオススメかもしれない

についてです。

 

どうも、まさです。 

 

すっかりベルリンも涼しくなってきて、暗くなるのも早くなってきました。ベルリンはドイツの中でもかなり北端に位置し、夏は日が長い一方で、冬はずっと暗いという気候です。冬は長いので、ここからメンタル面でやられないように心の準備をしていかないといけません。

 

実は今年に入ってから、つい最近まで、かなり長期の慢性的なやる気の消失に見舞われていました。鬱とまではいかないんですけど、どうも心の底からふつふつと湧き上がるようなモチベーションが出てこない。これは研究者にとっては致命的だと思います。

 

今年の始めのうちは「まぁ冬の一過性の気分の問題だろう」と思って軽く見過ごしていたのですが、春になっても、夏になっても、いままでのようなやる気が出てこない。これは流石にまずいなぁ、と少し困惑していたところです。なんとなく、うまく表現できないのですが、慢性的に脳がつかれている。しっかり運動して睡眠時間を確保しても、脳の奥の部分がずーんと重く、パフォーマンスが悪い

 

特にまずいと感じたのは、やる気が出ない→集中力が下がる→成果もいまいち出ない→よけいやる気がでない→…という負の連鎖に陥ってしまう状態でした。これに入るとなかなか抜け出せません。人間、良い流れの時には多くのことがうまく進みます。これは正の連鎖の状態ですね。そんな時は別にいいんです。人間、大事なのはこういった本当に苦しい、負の連鎖に陥ってしまったときにいかに対処できるかでしょう(投資で言えばドローダウン期ですかね)。

 

 

「律速因子」という言葉、ご存知でしょうか。あるシステムのパフォーマンスを考えたときに、ある特定の要因が全体の足を引っ張ってしまうものを指します。僕の脳の慢性疲労も何かが足を引っ張っているんじゃないかな、と考えていて、これまでに色々試しました。運動、食事、睡眠、ビタミン摂取などなど・・。それでも一向に改善しない。

 

 で、どうにもこうにも答えが見つからないまま夏が終わり、いよいよやばいな、と思った矢先に、少し解決の糸口が見えたのです。僕の慢性的な脳の疲労は、自律神経の失調で、ハーブ類などに頼るというのがよいのではないか、というアイデアが浮かびました。

 

 

・・・そこでたどり着いたのが、冒頭に書いた、イェーガーマイスター(Jägermeister)でした。これはドイツ版の養命酒のようなものです。ただし、養命酒がウコン、ケイヒといった14種類の生薬が配合されているのに対し、イェーガーマイスターはなんと56種類も入っているのです。すごい。日本だとサントリーが販売している模様。

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イエーガーマイスター | 商品情報 | サントリーバーテンダーズクラブ

 

イェーガーマイスターの人気の飲み方は冷凍庫でキンキンに冷やしておいて、ショットで飲む、というものが主流です。が、僕の場合は、ホットミルクにイェーガーマイスターを少し混ぜて飲む、というものでした。これがインドのチャイみたいにスパイスが効いている少し甘い感じの飲み物になって、めっちゃうまいです。身体もぽかぽかしてきます。

 

で、これを朝晩2回飲んでいたら、寝つきもよくなるし、日々の集中力とやる気が戻ってきているのを実感し始めました。90分とか集中するとあっという間に過ぎる。しかもこの効果はわずか1週間程度で実感できました。これはすごい。

 

うん、もちろん因果関係は確定できないですし、プラセボ効果かも知れません。それでも、僕にとっては久々の復調という結果になったわけです。ということで、僕はこれからもちょっと継続してみようと思っています(今も書きながら飲んでいます)。色々試してみても、なんとなく脳が疲れていて、パフォーマンスがすぐれない、という人は試してみるといいかもしれません。別にイェーガーマイスターからお金を貰って宣伝しているわけでもないのですが笑、おすすめということで紹介です。

 

 

 

 

 

「ウェルネス」を知って幸せを模索する

どうも、まさです。

 

前回書いた記事が結構多くの人に読んでいただけたようなので、今回はその中で出てきた「ウェルネス」という概念をより詳しく紹介していきます。

ちなみに、なんで結構な時間を割いてこんなことをしているか、というとですね、僕は誰かの役に立つことで自分の存在意義を感じたいんです。それは自分の専門の研究でも頑張っているけど、それとはまた別に、僕の論理的思考能力はきっと多くの人に役に立つと信じているのです。なので、「記事おもしろかったよー」とか仰っていただけると、とても嬉しいです。また、自分の思考の整理として、書いていたりもあります。

 

 

前回の記事
masa-crypto.hatenablog.com

 

 

 

 

ウェルネスってなんだ?

人生の質(Quality of Life,QoL)を上げましょう、なんて考え方はだいぶ浸透している一方、じゃあどうやって上げるの?という方法がいまいち世の中広まっていないと思うんですよね。そこで出てくるのがウェルネス、という概念です

 

病気(illness)の反対=健康(health)だと考えるのが一般的でしょう。ただ、そうじゃなくてもっと概念的に深く考えましょうよ、というので提唱されたのが、ウェルネス(wellness)なんです。イルネスの反対が、ウェルネス。

近年のウェルネスの定義には2015年にGlobal wellness Instituteが提唱する「身体的、精神的、そして社会的に健康で安心な状態」がある。

ウェルネスとは、病気ではない状態であるヘルス(健康)を「基盤」として、その基盤をもとに豊かな人生、輝く人生を実現することが「ゴール」である。

 1961年に、アメリカ医学者ハルバート・ダンによって提唱された。

ーWikipediaより抜粋 

 

ウェルネスは複数の研究者たちが別々の定義をしていたりもしますが、基本的には5-8項目程度に分類して考えるのが一般的なようです。これは、2009年にRoscoeが総説としてウェルネスをまとめています(Roscoe, 2009, Journal of Counseling & Development)。その総説を日本語でかみ砕いて紹介します、というのが今回の趣旨です。なお、定義は本当に多様なので、今回は7つに絞っていき、僕が主要だと思ったものだけまとめています。

では、ひとつひとつ見ていきましょう。それが終わったら、具体的にどうQoLを高めるか、という話を提案します。

 

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7つのウェルネス

 

1.社会(Social wellness)

他人、または自分が所属するコミュニティとの関係性が良好なこと。

自分の感情や欲求、意見などをストレスなく表現できる相手が居ること、お互いを尊敬しあい、協力できる仲間が居ること。また、ボランティアやグループ内での貢献といったことでも高められます(Maslowの所属の欲求と関係しますね;Maslowってなに?ってなった人は、前回の記事を読んでね!)。

 

2.感情(Emotional wellness)

 自分と他人の色々な感情に気づき、受け入れられること。更には「建設的に」自分の気持ちを表現し、コントロールできること(自暴自棄とかはだめってことね)。ポジティブ・シンキング。

また、しっかりと自分がどういった人間であるか、そしてそれを認めてあげられているか、も重要です(Maslowの尊厳欲求とも関係しますね)。注意したいのは、「自分の限界」も認めてあげること。それがストレスと大きく緩和します。感情ウェルネスが高い人は、他人との関係が良好であり、社会ウェルネスも高くなる傾向にあるとか。

(注:研究者によっては、「心理(Psychological)」と別個に考えることもあるそうですが、かなり似通った概念ということでまとめています)

 

3.身体(Physical wellness)

 まんまですね。身体が「自分にとって最適な」状態に向かうよう、また維持するように努力すること。また、自分の体の現状を受け入れられること。他人と比べるのは定義と外れます。

僕は筋トレ好きで週2回程度通っていますが、やっぱり身体の健康は感情に良い影響を与えるし、結果として社会との関係も良くなってるんだろうなぁ、と思います。たぶん、筋トレしてる人は「そうそう」と分かって貰えるかと。

 

4.知性(Intellectual wellness)

知識や思考回路の獲得・発展・応用・記述にかんすること。クリエイティブ。

何かをわかることって面白いですよね。俗的な話でいうと、雑学が面白くてついついネットサーフィンしちゃうのもこれに関係するんじゃないでしょうか。あ、僕がこうやってブログ書いて共有するのもこのカテゴリーと社会に入るんじゃないかな。

 

5.スピリチュアル(Spiritual wellness)

人生の難しさや深遠さを受け入れたうえで、人生の意味や意義、目的を探し求めること。 また、他の人との深い繋がり、更には高次の存在(自然、神、宇宙)との繋がり。 

日本でスピリチュアルとかいうと胡散臭いとか思う人も一定数いるかと思いますが、騙しとか関係なしに、素直に良い意味で捉えてくださいね。神様に祈ったりとか、死んだ人に思いを馳せたり、するでしょ?

面白いことに、他のウェルネスと比べて、スピリチュアルが一番良く定義され研究されている項目らしいです。それだけ人間を理解する上で特徴的で難解なところなんでしょうね。

 

6.職業(Occupational wellness)

 仕事に対する満足度。また、仕事で自分の価値をどれだけ出せているか。自分のスキルや才能を報酬の有無に関わらずに使い、所属先に貢献すること。

個人的には社会のウェルネスの一部のような気もしますし、研究者の一部が使っている模様。まぁ、人生の大半は働くということを考えると、特別扱いしてもよいかもしれません。

 

7.環境(Environmental wellness)

 家庭環境、仕事環境が良好ですか?という項目。ひいては、自然環境問題を憂いて貢献することも関係しているそう。これまた一部の研究者のみが考慮するカテゴリーな模様。

 

 

 

じゃあどうやって幸せになるか

Roscoe(2009)によれば、多くの研究者らが、

1.ウェルネスの各項目は別々に高めたり低くなったりするものではなく、お互いに関係しあっていて、どれかが高くなると別の項目も連動して高くなる傾向にある

2.全体のバランスをとることの重要性

について言及しています。 

 

ということで、まずは上の7つの項目に沿って思うところを書き出し、まずは現状を理解。その現状にあることを受け入れましょう。ここがスタート地点です。バランスが欠けている部分を見つけると同時に、簡単に高められそうな部分も探してください。

 

個人的におすすめしたい、今すぐ出来ることは、

  • 自分の人生は着実に良い方向に進んでいるんだ、と頻繁に思い込んでみる。
  • 他人と比べない。今の自分と向きあう。
  • 週2,3回は身体を動かす(筋トレおすすめ)。
  • 仕事中に自分の興味があることに自己投資する時間を設ける。
  • 毎日少しの時間、瞑想をする。
  • 月に1回はハイキングやキャンプなどで自然と触れ合う。

ここら辺をカバーすると、おそらく7つの項目を全てある程度カバーできるんじゃないかなぁ。筋トレすると身体→精神→社会のウェルネスと波及効果があるし、仕事も自己投資をすることで知識&職業のウェルネスは上がる。あとはスピリチュアルと環境のウェルネスを瞑想&自然との触れ合いで。他人と比べない、とりあえずポジティブに思い込む、バランスを考える、ってのも大事よね。

 

・・僕は専門家じゃないから断言できないんだけどもね。

 

 

今回も楽しんでいただけましたでしょうか。